(一社)軽金属学会 第59回小山田記念賞を受賞しました
当社は、「オールリサイクル飲料用アルミボトル缶の開発と実用化」について、(一社)軽金属学会より第59回小山田記念賞を受賞し、11月8日に群馬大学太田キャンパスにて開催された軽金属学会 第147回秋期大会において表彰式および受賞記念講演が行われました。
今回の受賞は、アルテミラグループで取り組んだ100%リサイクル材を使用した飲料用アルミボトルとキャップの開発と実用化が高く評価されたものです。
表彰式
(左から)岩尾祥平、丸野瞬、澤谷拓馬、鈴木貴史
従来のアルミ飲料缶では、UBC※1をベースとしたリサイクル材に加えて、製缶性の観点から一定のアルミ新地金の配合により成分を最適化させた材料が使用されており、リサイクル材配合率の向上が課題でした。特に今回対象のアルミボトルは飲み口の口径が小さく、一般缶に比べてボディのネック成形(縮径加工)がより厳しい側面があります。ボディのリサイクル材配合率が高い場合、材料のMg含有量が高くなるため加工硬化性が増加し製缶時の割れ等に繋がります。また同キャップには性能確保のため、ボディとは異なる新地金ベースの材料が用いられてきました。これらの課題に対し、材料面と製缶面から様々な取り組みを行い、最終的にボディ/キャップを100%リサイクル材で同一合金化(ユニアロイ化)した世界初のオールリサイクルアルミボトルとして国内飲料メーカに採用され実用化されました。
※1 使用済み飲料缶:Used Beverage Can
- 【受賞技術】
- 「オールリサイクル飲料用アルミボトル缶の開発と実用化」
- 【受賞者】
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- 丸野 瞬 (MAアルミニウム株式会社 研究開発部)
- 澤谷 拓馬 (MAアルミニウム株式会社 研究開発部)
- 鈴木 貴史 (MAアルミニウム株式会社 研究開発部)
- 岩尾 祥平 (MAアルミニウム株式会社 研究開発部)
- 古柴 学 (アルテミラ株式会社 技術統括部)
- 小嶋 駿介 (アルテミラ株式会社 技術統括部)
- 実末 一 (アルテミラ株式会社 技術統括部)
- 湯田 晃典 (アルテミラ株式会社 技術統括部)
小山田記念賞とは
軽金属の生産ならびに製品に関係したわが国の優れた技術を対象とし、その技術を確立した発明・考案あるいは研究の功績者に贈られるものです。
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(ご参考) アルテミラグループ 水平リサイクルシステムのご紹介